【2025年版】冬タイヤ(スタッドレスタイヤ)交換時期の目安|全国47都道府県別カレンダー&完全ガイド

2025年の冬に向けて、いつスタッドレスタイヤに交換すれば良いかお悩みではありませんか?この記事では、全国47都道府県の冬タイヤ交換時期の目安を、気象庁の初雪データや気温の推移に基づき、分かりやすいカレンダー形式で徹底解説します。北海道から沖縄まで、あなたの街の最適な交換タイミングがきっと見つかります。さらに、早期交換のメリット、交換業者の選び方と費用相場、自分で行うDIY交換の手順、タイヤの寿命や正しい保管方法まで、冬のカーライフを安全・安心に過ごすための情報を網羅。この記事一本で、2025年の冬タイヤに関するあらゆる疑問を解決します。


目次

はじめに:なぜ冬タイヤへの早期交換が重要なのか?

秋が深まり、朝晩の冷え込みが感じられるようになると、ドライバーにとって気になるのが「冬タイヤへの交換」です。多くのドライバーが「雪が降ってからでいいや」「まだ大丈夫だろう」と考えがちですが、その油断が思わぬ事故やトラブルを引き起こす原因となり得ます。

冬タイヤ、一般的にスタッドレスタイヤと呼ばれるものは、単に雪道を走るためのタイヤではありません。低温下で硬化しやすい夏タイヤとは異なり、冬タイヤは気温が低い状況でも柔軟性を保つ特殊なゴムで作られています。これにより、路面が凍結していなくても、冷たいアスファルトの上でしっかりとグリップ力を発揮し、安全な走行を支えてくれるのです。

特に、気温が7℃を下回ると夏タイヤのゴムは硬くなり始め、ブレーキ性能が著しく低下すると言われています。 つまり、雪が降っていなくても、気温が低いというだけで事故のリスクは高まっているのです。

さらに、初雪の予報が出てから慌ててタイヤ交換をしようとすると、カー用品店やディーラーは予約でいっぱいになり、数時間待ち、あるいは数日待ちという事態も珍しくありません。最悪の場合、希望のサイズのタイヤが在庫切れになっている可能性もあります。

この記事では、2025年の冬シーズンに向けて、そのような事態を避け、すべてのドライバーが安全で快適な冬を過ごせるよう、全国47都道府県の最適な冬タイヤ交換時期を網羅した「冬タイヤ交換カレンダー」を作成しました。気象庁の過去のデータに基づいた科学的根拠と、各地域の特性を考慮した詳細な情報を提供します。

交換時期の目安だけでなく、タイヤの選び方、交換方法、費用、保管方法に至るまで、冬タイヤに関するあらゆる情報をこの一本に凝縮しました。読者の皆様が求める情報を的確に、そして深く掘り下げてお届けします。さあ、万全の準備で2025年の冬を迎えましょう。


第1章:2025年版!冬タイヤ交換の基本知識を完全マスター

きょんのマイカーのCX-8 KG2Pの画像
引用元:きょんさんの投稿

冬タイヤ交換の重要性を理解するためには、まずその基本知識をしっかりと押さえることが不可欠です。なぜ冬タイヤが必要なのか、夏タイヤと何が違うのか、そして交換時期の科学的な目安は何か。この章では、安全な冬のドライブを実現するための土台となる知識を分かりやすく解説します。

1-1. 冬タイヤ(スタッドレスタイヤ)はなぜ必要?夏タイヤとの決定的な違い

見た目は同じように黒くて丸いタイヤですが、冬タイヤ(スタッドレスタイヤ)と夏タイヤは、その素材から構造まで、全く異なる思想で設計されています。その違いが、冬の過酷な路面状況での安全性に直結するのです。

法的側面と安全性の確保

まず知っておくべきは、積雪・凍結した道路を夏タイヤで走行することが、多くの都道府県で条例違反になる可能性があるという事実です。各都道府県の公安委員会が定める道路交通法施行細則により、滑り止めの措置(冬用タイヤの装着、タイヤチェーンの装着など)が義務付けられています。違反した場合、「5万円以下の罰金」などの罰則が科されることがあります。

しかし、法的な側面以上に重要なのが、ドライバー自身と同乗者、そして周囲の人々の命を守るための「安全性」です。JAF(日本自動車連盟)のテストによると、時速40kmで圧雪路を走行した場合の制動距離は、スタッドレスタイヤが17.3mであったのに対し、夏タイヤは29.9mと、約1.7倍も長くなるという結果が出ています。この12.6mの差が、事故を回避できるかどうかの決定的な分かれ目になるのです。

ゴムの柔らかさと溝の深さ・形状が鍵

では、なぜこれほどまでに性能に差が生まれるのでしょうか。その秘密は大きく分けて2つあります。

ゴムの柔らかさ(コンパウンド)

夏タイヤのゴムは、高温のアスファルトでも性能を発揮できるよう、比較的硬めに作られています。しかし、このゴムは気温が7℃を下回るとさらに硬化し、路面への密着性が著しく低下します。 一方、冬タイヤは低温環境下でもしなやかさを失わない特殊な配合のゴムを使用しています。 この柔らかさによって、凍結路面の微細な凹凸にもしっかりと密着し、グリップ力を確保するのです。

溝の深さと形状(トレッドパターン)

冬タイヤは夏タイヤに比べて溝が深く、そして「サイプ」と呼ばれる細かい無数の切り込みが刻まれています。

<深い溝>
雪をしっかりと掴んで柱のように固め、雪を踏み固める力(雪柱せん断力)で駆動力や制動力を得ます。また、シャーベット状の雪を効率よく排出する役割も担います。

<サイプ>この細かい溝が、凍結路面の表面にある水の膜を吸い上げて除去し、タイヤが氷に直接触れるのを助けます。これにより、氷上でのスリップを防ぎます。

これらの違いにより、冬タイヤは夏タイヤでは対応不可能な雪道や凍結路でも、安全な走行を可能にしているのです。

1-2. 交換時期の2大原則:「初雪の1ヶ月前」と「気温7℃」

「いつ交換すればいいのか?」という疑問に対して、多くのタイヤメーカーや専門家が推奨しているのが、2つの明確な指標です。

「初雪の1ヶ月前」が推奨される理由

これは最も分かりやすく、多くの地域で採用されている目安です。気象庁が発表する「平年の初雪日」を基準に、その約1ヶ月前に交換を済ませておくという考え方です。これにはいくつかの理由があります。

天候の変動への備え

天候は年によって変動し、平年より早く初雪が観測されることもあります。1ヶ月の余裕を持つことで、予期せぬ突然の降雪にも慌てず対応できます。

混雑の回避

初雪が降ると、多くのドライバーが一斉にタイヤ交換に駆け込むため、販売店は大変混雑します。 事前に交換することで、長時間の待ち時間を避けることができます。

慣らし走行

新品のスタッドレスタイヤは、本来の性能を100%発揮するために、雪道や凍結路を走行する前に60km/h以下の速度で100km〜200km程度の「慣らし走行」が推奨されています。これは、タイヤ表面の油分や汚れを取り除き、路面にしっかりと密着させるためです。1ヶ月前に交換しておけば、雪が降る前に余裕を持って慣らし走行を終えることができます。

科学的根拠に基づく「気温7℃」の重要性

もう一つの重要な指標が「気温7℃」です。 これは、前述の通り夏タイヤのゴムが硬化し始め、性能が低下し始める温度の目安とされています。

ドライ路面でも性能低下

雪や氷がなくても、外気温が7℃を下回るような冷たいアスファルトでは、夏タイヤのグリップ力は低下します。特に朝晩の冷え込みが厳しい時期や、橋の上、日陰などは路面温度がさらに低くなるため危険です。

凍結への備え

気温が3℃を下回ると、路面凍結(ブラックアイスバーン)のリスクが急激に高まります。最低気温が7℃を下回る日が続くようになったら、それは路面凍結がいつ発生してもおかしくないサインと捉え、冬タイヤへの交換を検討すべきです。

これら2つの原則、「初雪の1ヶ月前」と「気温7℃」の両方を考慮し、より早い方のタイミングで交換することが、最も安全で賢明な選択と言えるでしょう。

1-3. 知っておきたい「オールシーズンタイヤ」との違いと注意点

近年、選択肢の一つとして注目を集めているのが「オールシーズンタイヤ」です。その名の通り、一年中履き替えずに使用できる利便性が魅力ですが、冬タイヤ(スタッドレスタイヤ)とは性能が異なるため、その特性を正しく理解しておく必要があります。

メリットとデメリット

メリット

履き替えの手間と費用が不要
年2回のタイヤ交換作業とその工賃がかかりません。

保管場所が不要
交換したタイヤを保管しておくスペースに悩む必要がありません。

突然の雪に対応可能
予期せぬ降雪があった場合でも、ある程度の雪道なら走行可能です。

デメリット

凍結路面(アイスバーン)に弱い
オールシーズンタイヤの最大の弱点は、凍結路面での性能です。 スタッドレスタイヤのように氷上の水膜を除去する機能が弱いため、アイスバーンではスリップしやすく、非常に危険です。

性能が中途半端
夏タイヤと比較するとドライ・ウェット性能で劣り、スタッドレスタイヤと比較すると雪上・氷上性能で劣るという、いわば「帯に短したすきに長し」な側面があります。

摩耗が早い傾向
スタッドレスタイヤよりは硬いものの、夏タイヤよりは柔らかいゴムを使用しているため、夏場の高温下では摩耗が進みやすい傾向があります。

凍結路面(アイスバーン)での性能限界

JAFのテストでは、凍結路面(アイスバーン)での制動距離(時速40kmから)は、スタッドレスタイヤが78.5mだったのに対し、オールシーズンタイヤは101.1mと、20m以上も長くなる結果が出ています。 これは、夏タイヤの105.4mと大差ない数値であり、オールシーズンタイヤは凍結路面には対応していないことを明確に示しています。

結論として、オールシーズンタイヤは「降雪はするが、路面凍結は滅多にしない」という地域に住んでおり、たまに雪道を走る可能性があるドライバー向けの選択肢と言えます。 日常的に氷点下になる地域や、頻繁にスキー場などへ出かける方には、安全性の観点からスタッドレスタイヤの装着を強く推奨します。

また、高速道路などで「冬用タイヤ規制」の場合は通行可能ですが、「全車チェーン装着規制」が発令された場合は、オールシーズンタイヤであってもチェーンの装着が義務付けられますので注意が必要です。

第2章:【全国版】2025年 冬タイヤ交換時期の全体像と準備

冬タイヤ交換の基本知識を理解したところで、次は日本全国の交換時期の傾向を俯瞰し、計画的な準備を進めるためのポイントを見ていきましょう。早期交換がいかに重要であるか、そのメリットと、逆に交換が遅れた場合のリスクを具体的に解説します。

2-1. 「冬用タイヤ準備前線」から見る全国の交換時期トレンド

天気予報で桜の開花を表す「桜前線」がおなじみのように、冬タイヤの交換時期にも北から南へと移動していく「前線」が存在します。これを「冬用タイヤ準備前線」と呼ぶことができます。

9月下旬~10月(北海道・東北北部)

日本で最も早く冬が訪れる北海道では、9月下旬から交換が始まり、10月には本格的なシーズンに突入します。旭川など内陸部では9月中に初雪が観測されることもあるため、準備は全国で最も早くなります。東北地方の青森、岩手、秋田なども10月上旬から中旬にかけて交換のピークを迎えます。

10月下旬~11月中旬(東北南部・北陸・甲信越)

宮城、山形、福島や、豪雪地帯である新潟、富山、石川、福井などの北陸地方、そして長野や山梨の山間部では、10月下旬から11月中旬が交換のメインシーズンとなります。 これらの地域は山間部が多く、平野部より早く路面凍結のリスクが高まるため、早めの行動が求められます。

11月下旬~12月上旬(関東・東海・近畿・中国・四国・九州北部)

関東の平野部、東海、近畿、そして西日本の多くの地域では、11月下旬から12月上旬が交換の目安となります。東京の平均初雪日は1月3日ですが、橋の上や日陰の凍結は12月下旬から起こりうるため、年末の繁忙期に入る前の交換が理想的です。 中国地方では11月と12月で交換台数に2倍近い差があり、多くの人が12月に集中する傾向があります。

12月中旬以降(九州南部・沖縄を除く温暖な地域)

九州南部などの温暖な地域では12月中旬以降が目安となりますが、山間部へ出かける予定がある場合は、他の地域と同様に早めの交換が必要です。沖縄県では原則として冬タイヤの交換は不要です。

このように、日本列島を北から南へ、標高の高い地域から低い地域へと、交換のタイミングが徐々にずれていくのが大きなトレンドです。ご自身の住む地域だけでなく、冬の間に車で訪れる可能性のある地域の交換時期も把握しておくことが、安全計画を立てる上で重要になります。

2-2. 早期交換が生む3つの大きなメリット

「まだ雪は降らないから」と交換を先延ばしにせず、推奨時期に早めに交換を済ませることには、計り知れないメリットがあります。

メリット①:作業の混雑を回避し、時間を節約

初雪の予報が出たり、実際に雪が降り始めたりすると、タイヤ販売店や整備工場には交換を希望するドライバーが殺到します。 電話は繋がらず、WEB予約は満杯、店舗では数時間待ちの行列ができることも日常茶飯事です。貴重な休日をタイヤ交換だけで潰してしまうことになりかねません。

ピーク時期を避けて10月や11月上旬に予約・交換を済ませておけば、待ち時間なくスムーズに作業を終えることができます。 これにより、時間的な節約はもちろん、精神的なストレスからも解放されます。

メリット②:希望のタイヤの在庫切れリスクを回避

需要がピークに達する12月には、特定のサイズや人気のメーカーのスタッドレスタイヤが品薄になったり、在庫切れになったりする可能性があります。特に、特殊なサイズのタイヤを装着している車や、性能にこだわりのある方は注意が必要です。

早期に準備を始めれば、豊富な在庫の中から自分の車や運転スタイルに最適なタイヤをじっくりと選ぶことができます。また、新製品やお得なセール品を手に入れられるチャンスも広がります。

メリット③:慣らし走行でタイヤの性能を100%引き出す

第1章でも触れましたが、新品のスタッドレスタイヤは、その性能を最大限に発揮するために「慣らし走行」が必要です。タイヤの表面には製造過程で付着した油分や離型剤が残っており、これらが除去されることでゴムが本来のグリップ力を発揮します。

乾いた舗装路を穏やかに走行することで、タイヤの表面が一皮むけ、雪道や凍結路に備えることができます。急な降雪でいきなり新品タイヤを雪道で使うと、本来の性能を発揮できず、思わぬスリップを招く危険性もあります。安全のためにも、雪が降る前に余裕を持って慣らし走行を済ませておくことが非常に重要です。

2-3. 交換が遅れることの深刻なリスク

早期交換のメリットの裏返しとして、交換が遅れることには多くのリスクが伴います。

スリップ事故の危険性

最も深刻なリスクは、言うまでもなく交通事故です。予期せぬ初雪や、気温の急激な低下による路面凍結(ブラックアイスバーン)に夏タイヤで遭遇すれば、スリップ事故を起こす確率は格段に高まります。自分自身が気をつけていても、制動距離が伸びることで追突事故の原因になったり、カーブを曲がりきれずに単独事故を起こしたりする可能性があります。

立ち往生による社会的影響と罰則

近年、大雪による高速道路や幹線道路での大規模な車両の立ち往生が社会問題となっています。一台の立ち往生が、後続車数千台の通行を妨げ、物流や救急活動に深刻な影響を及ぼすことがあります。このような事態を防ぐため、特定の区間では「チェーン装着が義務化」されており、冬用タイヤを履いていてもチェーンが必要な場合があります。

夏タイヤでの立ち往生は論外であり、悪質な場合は罰則の対象となる可能性もあります。自分の準備不足が、多くの人々に迷惑をかける結果になることを認識しなければなりません。

急な降雪・凍結への対応不可

「週末に交換しようと思っていたら、木曜に雪が降ってしまった」というケースは非常によくあります。一度雪が積もってしまうと、夏タイヤのままでは交換作業をしてくれる店舗まで安全にたどり着くことすら困難になります。結果として、車を動かせなくなり、通勤や買い物といった日常生活に支障をきたすことになります。

これらのリスクを回避するためにも、「備えあれば憂いなし」の精神で、計画的かつ早期のタイヤ交換を強く推奨します。

第3章:【完全網羅】2025年 都道府県別 冬タイヤ交換カレンダー(目安)

この章では、本記事の核となる全国47都道府県の冬タイヤ交換時期の目安を、地方別に詳しく解説します。気象庁の過去の統計データ(平年初雪日など)を基に、「初雪の1ヶ月前」および「気温7℃以下」の原則を適用し、各地域の気候特性や地理的条件(山間部、沿岸部など)を加味した、より実践的なカレンダーを作成しました。ご自身の地域はもちろん、冬に訪れる予定のある地域の情報もぜひご確認ください。

【注意】

  • 記載の「平均初雪日」は、気象庁が発表している各都道府県の主要な気象官署のデータ(1991年~2020年の平年値)を主に参考にしています。
  • 「推奨交換時期」はあくまで目安です。山間部や標高の高い地域にお住まいの方、または頻繁に走行される方は、記載の時期よりも1~2週間早めの交換を強く推奨します。
  • 年によって気候は変動します。最新の長期予報なども参考に、余裕を持った計画を立ててください。

3-1. 北海道・東北地方

日本で最も早く冬の訪れを迎えるエリア。早期の準備が不可欠です。

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都道府県推奨交換時期(2025年)主要都市の平均初雪日補足・注意点
北海道9月下旬〜10月上旬札幌: 11月1日
旭川: 10月19日
稚内: 10月20日
釧路: 11月3日
道北・道東の内陸部や峠道では9月中に降雪の可能性があります。遅くとも10月中旬までには交換を完了させましょう。
青森県10月上旬〜中旬青森: 11月8日八甲田山周辺や下北半島、津軽半島の山間部は特に早めの準備が必要です。10月中の交換が安心です。
岩手県10月上旬〜中旬盛岡: 11月8日奥羽山脈や北上高地など、内陸部や山間部は10月上旬からの交換を推奨。沿岸部はやや遅めでも対応可能ですが、油断は禁物です。
宮城県10月下旬〜11月上旬仙台: 11月26日仙台平野部は比較的雪が遅いですが、蔵王連峰など西部山間地へ向かう場合は10月中の交換が必須です。
秋田県10月上旬〜中旬秋田: 11月13日県全域で降雪が見られるため、10月中の交換が基本です。特に内陸部は降雪量も多く、早期の備えが求められます。
山形県10月中旬〜下旬山形: 11月18日月山や蔵王など豪雪地帯を多く抱えるため、山間部は10月中旬、平野部でも11月上旬までには交換を終えたいところです。
福島県10月下旬〜11月上旬福島: 11月22日
会津若松: 11月14日
豪雪地帯である会津地方は10月下旬の交換が目安。中通りは11月上旬、浜通りはやや遅めですが、山間部への移動を考慮し早めの準備を。

3-2. 関東甲信地方

平野部と山間部での寒暖差が大きく、行動範囲に応じた判断が重要なエリアです。

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都道府県推奨交換時期(2025年)主要都市の平均初雪日補足・注意点
茨城県11月中旬〜下旬水戸: 12月23日県北部の八溝山地周辺は11月中旬の交換が推奨されます。つくば市など南部平野部は12月上旬でも間に合いますが、早めの交換が安心です。
栃木県11月上旬〜中旬宇都宮: 12月16日日光や那須などの山間部は10月下旬から路面凍結のリスクがあります。東北自動車道を利用する機会が多い方も11月上旬には交換しましょう。
群馬県11月上旬〜中旬前橋: 12月16日北部の山間部(みなかみ、草津など)は10月下旬には準備が必要です。関越トンネルを越える方は必須。平野部もからっ風による気温低下に注意。
埼玉県11月下旬〜12月上旬熊谷: 1月3日秩父地方は積雪が多く、11月中には交換を済ませましょう。都心部に近い平野部でも橋の上や日陰の凍結に備え、12月初旬の交換が理想です。
千葉県12月上旬銚子: 1月10日温暖な気候で降雪は少ないですが、アクアラインの橋上は凍結しやすいです。房総丘陵の山間部や北総地域では念のため12月上旬の準備を。
東京都11月下旬〜12月上旬東京: 1月3日都心でも12月下旬には最低気温が氷点下になる日があります。奥多摩や多摩西部へ行く方は11月中旬の交換が安心です。
神奈川県11月下旬〜12月上旬横浜: 1月5日箱根や丹沢、道志みち方面は11月中の交換が必須です。東名高速の御殿場周辺も積雪が多い区間なので注意が必要です。
山梨県11月上旬〜中旬甲府: 12月19日富士五湖周辺や八ヶ岳、南アルプス方面は10月下旬から凍結の恐れがあります。中央道を利用する方は11月上旬には交換を。
長野県10月中旬〜11月上旬長野: 11月18日県全域が寒冷地。北信やアルプス周辺の山岳地帯は10月中旬、松本や長野などの平地でも10月下旬から11月上旬には必ず交換しましょう。

3-3. 北陸・東海地方

日本海側は世界有数の豪雪地帯。太平洋側は温暖ですが、山間部では注意が必要です。

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都道府県推奨交換時期(2025年)主要都市の平均初雪日補足・注意点
新潟県10月下旬〜11月中旬新潟: 11月26日上越・中越の山間部は10月下旬から準備が必要です。新潟市内などの平野部も11月中には交換を完了させましょう。
富山県10月下旬〜11月中旬富山: 11月29日立山連峰の麓は早くから冷え込みます。県全域で降雪があるため、11月上旬を目安に交換するのが一般的です。
石川県10月下旬〜11月中旬金沢: 11月30日白山麓や能登北部は11月上旬には交換を。金沢市内の平野部も11月中旬には準備しておくと安心です。
福井県10月下旬〜11月中旬福井: 12月3日奥越地方(大野市など)は豪雪地帯のため11月上旬の交換が必須。嶺北の平野部も11月中旬までには済ませましょう。
岐阜県10月下旬〜11月中旬岐阜: 12月14日飛騨地方(高山、白川郷など)は10月下旬には交換が必要です。美濃地方でも関ケ原など降雪の多い地域は11月中旬には準備しましょう。
静岡県11月下旬〜12月上旬静岡: 1月13日沿岸部は温暖ですが、富士山麓や伊豆・箱根の峠道、新東名の山間部では凍結・積雪の可能性があります。これらの地域へ行く方は必須です。
愛知県11月下旬〜12月上旬名古屋: 12月19日奥三河の山間部や、岐阜・長野県境へ向かう場合は11月中の交換を。名古屋市内でも伊勢湾岸道の橋上などは凍結に注意が必要です。
三重県11月下旬〜12月上旬津: 12月22日鈴鹿山脈沿いや伊賀地方は積雪の可能性があります。名阪国道を利用する方は11月中の交換が安全です。

3-4. 近畿地方

北部と南部で気候が大きく異なります。北部は日本海側の気候で降雪が多く、南部は温暖です。

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都道府県推奨交換時期(2025年)主要都市の平均初雪日補足・注意点
滋賀県11月上旬〜中旬彦根: 12月4日湖北(長浜、米原)や湖西の山間部は11月上旬には交換を。関ケ原に近く、大雪に見舞われやすいエリアです。大津など南部は11月下旬が目安。
京都府11月下旬〜12月上旬京都: 12月14日丹後や京北など北部山間部は11月中旬には交換が必要です。京都市内でも比叡山や北部の山際は冷え込むため、12月初旬の交換が推奨されます。
大阪府11月下旬〜12月上旬大阪: 12月25日降雪は稀ですが、能勢や豊能など北摂山間部では積雪の可能性があります。奈良や京都方面へ出かける機会が多い方は早めの準備を。
兵庫県11月下旬〜12月上旬神戸: 12月24日但馬地方や氷ノ山など北部・山間部は11月中旬には交換が必須。播磨や神戸など南部でも六甲山や中国道山崎IC以北は凍結に注意。
奈良県11月下旬〜12月上旬奈良: 12月21日吉野や大台ケ原など南部山間部は11月中旬には準備が必要です。奈良盆地でも朝晩の冷え込みによる凍結に備え、12月初旬の交換を。
和歌山県12月上旬和歌山: 12月30日基本的に温暖ですが、高野山や護摩壇山など紀伊山地の高地では11月下旬から積雪・凍結の恐れがあります。龍神スカイラインなどを走る方は必須。

3-5. 中国・四国地方

中国山地を境に日本海側(山陰)と瀬戸内側(山陽)で気候が異なります。四国も山地では積雪があります。

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都道府県推奨交換時期(2025年)主要都市の平均初雪日補足・注意点
鳥取県11月上旬〜中旬鳥取: 12月4日県全域が豪雪地帯。大山周辺は特に早く、11月上旬には交換を済ませましょう。平野部も11月中旬には必須です。
島根県11月上旬〜中旬松江: 12月8日鳥取同様、山陰地方は降雪が多いです。中国山地沿いは11月上旬、松江や出雲の平野部も11月中旬には交換を。
岡山県11月中旬〜下旬岡山: 12月20日北部の美作地方(津山など)や蒜山高原は11月中旬には交換が必要です。南部の瀬戸内側でも中国道や山陽道の山間部では凍結の恐れがあります。
広島県11月中旬〜下旬広島: 12月15日庄原や三次など県北部の中国山地沿いは11月中旬には交換を。広島市内でも山陽道や広島道の峠越えに備え、11月下旬の交換が安心です。
山口県11月中旬〜下旬下関: 12月15日県北部の山間部や島根県境では積雪があります。中国道を利用する方は11月下旬には交換しておきましょう。
徳島県11月中旬〜下旬徳島: 12月25日剣山など西部・南部の山間地は11月下旬から積雪・凍結の可能性があります。徳島道を利用する方は注意が必要です。
香川県11月下旬〜12月上旬高松: 12月25日降雪は少ないですが、徳島・愛媛県境の山間路では凍結の恐れがあります。高松道でも大坂峠トンネル周辺は注意。
愛媛県11月下旬〜12月上旬松山: 12月25日石鎚山系や久万高原など山間部は11月下旬には交換が必要です。松山道も山間部を通過するため、冬場に利用する方は準備しましょう。
高知県12月上旬高知: 12月29日四国山地では積雪があります。高知道の山間部を走行する予定がある方は12月上旬には交換しておくと安心です。

3-6. 九州・沖縄地方

九州も山間部では本格的な雪が降ります。温暖なイメージに油断せず、行動範囲に合わせて準備が必要です。

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都道府県推奨交換時期(2025年)主要都市の平均初雪日補足・注意点
福岡県11月下旬〜12月上旬福岡: 12月17日福岡市内でも年に数回積雪があります。英彦山など山間部や、大分・熊本方面へ九州道を利用する方は11月下旬の交換が賢明です。
佐賀県11月下旬〜12月上旬佐賀: 12月14日脊振山地など福岡・長崎県境の山間部では積雪・凍結の可能性があります。長崎道を利用する方も早めの準備を。
長崎県11月下旬〜12月上旬長崎: 12月18日雲仙など山間部では積雪があります。長崎市内も坂が多く、凍結すると危険なため、12月上旬の交換が推奨されます。
熊本県11月下旬〜12月上旬熊本: 12月22日阿蘇地域は11月中旬には交換が必要です。九州道の人吉・えびのループなどは積雪・凍結の多発区間。熊本市内でも備えておくと安心です。
大分県11月下旬〜12月上旬大分: 12月21日九重連山や由布岳周辺は11月中旬には交換を。やまなみハイウェイや大分道は冬用タイヤ規制が頻繁に出るため、走行する方は必須です。
宮崎県12月上旬宮崎: 1月8日霧島連山や五ヶ瀬、椎葉など北西部の山間部は積雪があります。これらの地域へ行く場合は12月上旬には交換しましょう。
鹿児島県12月上旬鹿児島: 12月29日霧島連山や伊佐市など内陸部では積雪・凍結の可能性があります。九州道を利用する方や山間部へ行く方は準備が必要です。
沖縄県原則不要年間を通して温暖なため、基本的に冬タイヤは不要です。ただし、本土へフェリーで渡航する場合などは、渡航先の気候に合わせた準備が必要です。

第4章:冬タイヤ交換、どこでやる?選択肢と費用相場を徹底比較

最適な交換時期がわかったら、次に考えるべきは「どこで、どのように交換するか」です。選択肢は大きく分けて「自分で交換(DIY)」と「業者に依頼」の2つ。それぞれにメリット・デメリット、そして費用が異なります。この章では、両者の具体的な手順や特徴、費用相場を詳しく比較し、あなたに最適な交換方法を見つけるお手伝いをします。

4-1. 自分で交換(DIY)する場合の手順と注意点

自分でタイヤ交換ができれば、工賃を節約できるだけでなく、急なパンクなどの緊急時にも対応できるスキルが身につきます。 しかし、安全に関わる重要な作業であるため、正しい知識と手順、そして細心の注意が必要です。

必要な工具と準備

・フロアジャッキ

車体を持ち上げるための道具。車載のパンタグラフジャッキでも可能ですが、安定性が高く作業しやすいフロアジャッキがおすすめです。

・トルクレンチ

ホイールナットを適正な力で締め付けるための必須工具。締めすぎも緩すぎも脱輪の原因となり非常に危険です。

・十字レンチ(クロスレンチ)

ホイールナットを素早く緩めたり締めたりするのに便利です。

・輪止め

ジャッキアップ中に車が動かないように固定するためのもの。 レンガや丈夫な木材でも代用できますが、安全のため専用品を推奨します。

・作業用グローブ

汚れてもよい服装

・交換する冬タイヤ(ホイール付き)

安全な交換手順のステップ・バイ・ステップ

STEP
安全な場所の確保

必ず、硬く平坦な地面の場所で作業してください。 傾斜地や砂利の上は絶対にNGです。

STEP
車両の固定

AT車は「P」レンジ、MT車は「1速」か「R」に入れ、パーキングブレーキをしっかりとかけます。

STEP
輪止めの設置

交換するタイヤの「対角線上」にあるタイヤの前後に輪止めを設置します。 (例:右前を交換する場合、左後ろに設置)

STEP
ホイールナットを緩める

ジャッキアップする「前」に、十字レンチでホイールナットを半回転~1回転ほど緩めておきます。 固く締まっているので、レンチに体重をかけるように力を加えます。

STEP
ジャッキアップ

車の側面にある「ジャッキアップポイント」にジャッキを正確に当て、ゆっくりと車体を持ち上げます。タイヤが地面から2~5cmほど浮けばOKです。ジャッキアップポイントは車の取扱説明書で必ず確認してください。

STEP
タイヤの取り外し

緩めておいたナットをすべて外し、タイヤを真横に引き抜きます。

STEP
冬タイヤの取り付け

ハブボルト(車体から出ているネジ)とホイールの穴を合わせ、タイヤを装着します。

STEP
ナットの仮締め

手で回せるところまでナットを締めます。この時、必ず「対角線上」の順で締めていくのがポイントです(星を描くように)。これにより、ホイールが均等に密着します。

STEP
ジャッキダウン

ゆっくりとジャッキを下げ、タイヤを接地させます。

STEP
本締め(トルクレンチ使用)

トルクレンチを車種ごとに定められた規定トルク値に設定し、「カチッ」と音がするまでナットを締め付けます。ここでも必ず対角線上の順で締めてください。

STEP
片付けと空気圧チェック

外した夏タイヤを片付け、装着した冬タイヤの空気圧が適正かを確認します。

トルク管理と増し締めの重要性

タイヤ交換で最も重要なのが「トルク管理」です。トルクレンチを使わずに感覚で締めると、締め付けが弱すぎて走行中にナットが緩んだり、逆に強すぎてボルトを破損させたりする危険があります。必ずトルクレンチを使用してください。

そして、交換後 100km程度走行したら、再度トルクレンチでナットが緩んでいないかを確認する「増し締め」 を必ず行ってください。 これでタイヤ交換は完全に完了です。

4-2. 業者に依頼する場合の選択肢と特徴

DIYは自信がない、時間がない、という方は業者に依頼するのが確実で安心です。主な依頼先には以下のような選択肢があります。

ディーラー

メリット
メーカーの専門知識を持った整備士が作業するため、安心感が非常に高い。純正部品の扱いに慣れている。

デメリット
工賃が他の業者に比べて高めに設定されていることが多い。 予約が取りにくい場合がある。

おすすめな人
作業の質と安心感を最優先したい人、購入したばかりの新車に乗っている人。

タイヤ専門店・カー用品店

メリット
タイヤに関する専門知識が豊富で、品揃えも多い。作業がスピーディーで、工賃もディーラーよりは安い傾向にある。

デメリット
ピークシーズンは非常に混雑する。持ち込みタイヤの場合は工賃が割高になるか、断られる場合がある。

おすすめな人
タイヤの種類を相談しながら決めたい人、専門的なアドバイスが欲しい人。

ガソリンスタンド

メリット
店舗数が多く、給油のついでに依頼できるなど利便性が高い。工賃が比較的安い場合が多い。

デメリット
店舗によって技術力に差がある場合がある。ピットが混んでいると対応できないことがある。

おすすめな人
とにかく手軽に、費用を抑えて交換したい人。

整備工場

メリット
地域に密着しており、親身に相談に乗ってくれることが多い。タイヤ交換以外の車の不調もついでに見てもらえることがある。

デメリット
初めて利用する際は少し入りにくいと感じるかもしれない。料金体系が店舗によってまちまち。

おすすめな人
かかりつけの整備工場がある人、車全体のことを相談したい人。

4-3. 【業者別】費用相場比較表(タイヤ4本・ホイール付き脱着の場合)

ホイールに組まれた状態のタイヤを付け替える「脱着」作業の費用相場です。タイヤのみを持ち込んでホイールに組み替える「組み替え」作業は、これより高くなります。

スクロールできます
依頼先費用相場(4本)メリットデメリット
ディーラー4,000円~12,000円安心感、質の高さ費用が高い傾向
タイヤ専門店3,000円~8,000円専門知識、スピード混雑、持ち込み料金
カー用品店3,000円~8,000円品揃え、利便性混雑、持ち込み料金
ガソリンスタンド2,000円~6,000円手軽さ、安さ技術力のばらつき
整備工場3,000円~10,000円相談しやすさ料金体系が多様

※上記はあくまで目安です。車種(タイヤサイズ)や店舗によって料金は変動します。
※持ち込みの場合は、通常料金の1.5倍~2倍程度になることがあります。

4-4. 賢い業者の選び方と予約のコツ

  • 相見積もりを取る
    時間に余裕があれば、複数の店舗で見積もりを取って比較検討するのがおすすめです。
  • WEB予約を活用する
    多くのカー用品店や一部のディーラーではWEB予約システムを導入しています。電話が繋がりにくいピーク時でも、24時間いつでも予約が可能です。
  • 早期予約割引を狙う
    9月~10月ごろに「早期予約キャンペーン」を実施している店舗もあります。 これを利用すれば、お得に交換ができます。
  • 口コミを確認する
    Googleマップや専門サイトの口コミを見て、店舗の評判やスタッフの対応を確認するのも良い方法です。

自分に合った交換方法を選び、賢く計画的に冬の準備を進めましょう。

第5章:交換だけじゃない!冬タイヤの管理と冬道運転の豆知識

冬タイヤは交換して終わりではありません。その性能を維持し、寿命を最大限に延ばすためには、適切な管理が不可欠です。また、冬道を安全に走行するための知識も、タイヤの性能と合わせて重要になります。この章では、タイヤの寿命の見分け方から正しい保管方法、そして冬道運転のコツまで、一歩進んだ知識をご紹介します。

5-1. スタッドレスタイヤの寿命と見分け方

スタッドレスタイヤは消耗品であり、永久に使えるわけではありません。安全のためには、寿命を迎えたタイヤを使い続けないことが非常に重要です。寿命を判断するポイントは主に4つあります。

使用年数の目安は3~4年

走行距離や保管状況によって大きく異なりますが、一般的にスタッドレスタイヤの寿命は製造から3~4年が目安とされています。 ゴムは時間とともに自然に硬化していくため、たとえ溝が十分に残っていても、4~5年以上経過したタイヤはゴムが硬くなり、氷上でのグリップ性能が著しく低下している可能性があります。

溝の深さ「プラットフォーム」の確認方法

スタッドレスタイヤには、通常の夏タイヤのスリップサインとは別に、「プラットフォーム」と呼ばれる突起が溝の中に設けられています。 これは、新品時から溝が50%摩耗したことを示す印です。

  • 確認方法
    タイヤの側面に4ヶ所ほどある矢印(↑)が指し示すトレッド面(接地面)の溝の中を確認します。溝の中にある盛り上がった部分がプラットフォームです。
  • 寿命のサイン
    タイヤの接地面が摩耗し、このプラットフォームと地続きになったら、冬用タイヤとしての使用限界です。 そのまま使用を続けると、雪道や凍結路で十分な性能を発揮できず非常に危険です。なお、プラットフォームが露出しても、スリップサイン(残り溝1.6mm)が出ていなければ夏タイヤとして使用することは法律上可能ですが、推奨はされません。

ゴムの硬化とひび割れのチェック

  • 硬さのチェック
    新品のスタッドレスタイヤの接地面は、指で押すと消しゴムのような弾力を感じます。シーズン前にタイヤをチェックし、明らかに硬くなっている、爪を立てても跡がつきにくいような状態であれば、ゴムが硬化して寿命を迎えている可能性が高いです。タイヤショップには硬度計という専門の機械があり、正確に硬さを測定してもらうこともできます。
  • ひび割れのチェック
    タイヤの側面やトレッド面の溝の底に、細かいひび割れ(クラック)が発生していないか確認します。 経年劣化や紫外線の影響で発生するもので、小さなひび割れであれば問題ありませんが、ひびが深く、内部のコード層に達しているような場合はバーストの危険があるため、即座に交換が必要です。

製造年週の確認方法

タイヤの側面には、「X2522」のような4桁の数字が刻印されています。 これが製造年週を示しており、この場合「2022年の25週目(6月頃)」に製造されたことを意味します。購入時やシーズン前の点検時にこの数字を確認し、製造から何年経過しているかを把握する習慣をつけましょう。

※下記の記事でタイヤ製造年の確認方法とDOTコードの製造週早見表(2023年〜2025年対応)を確認できます。

5-2. タイヤを長持ちさせる正しい保管方法

春になって夏タイヤに交換した後、取り外した冬タイヤを適切に保管することが、次のシーズンも性能を維持し、寿命を延ばすための鍵となります。

  • 保管前の洗浄と乾燥
    タイヤやホイールに付着した泥、塩分(融雪剤)、油分などを水でしっかりと洗い流します。特に融雪剤はゴムやホイールの腐食の原因となるため念入りに洗浄しましょう。洗浄後は、水分が残らないように完全に乾燥させます。
  • 適切な空気圧と保管場所
    • 空気圧: タイヤの変形を防ぐため、空気圧を規定値の半分程度に下げておくとゴムへの負担が少なくなります。
    • 保管場所: ゴムの劣化を防ぐため、直射日光(紫外線)、雨水、高温多湿、油類、ストーブなどの熱源を避けた「冷暗所」で保管するのが理想です。物置やガレージの奥などが適しています。
  • 保管方法
    • ホイール付きの場合: 横置きで積み重ねて保管します。空気圧を下げておくことで、一番下のタイヤへの負担を軽減できます。
    • タイヤのみの場合: 縦置きで保管します。数ヶ月に一度、タイヤを転がして接地部分を変えると、一箇所だけが変形するのを防げます。
  • タイヤ保管サービスの活用
    自宅に適切な保管場所がない場合は、タイヤ専門店やカー用品店などが提供している「タイヤ保管サービス」を利用するのも良い選択です。専門の倉庫で適切な環境下で保管してくれるため、タイヤの劣化を防ぎ、盗難のリスクもありません。

5-3. タイヤチェーンとの使い分けと装着義務化区間

スタッドレスタイヤを装着していても、状況によってはタイヤチェーンが必要になる場合があります。

チェーン規制とは?

大雪特別警報や大雪に対する緊急発表が出されるような、異例の大雪が降った際に、特定の道路区間で「タイヤチェーンを取り付けていない車両は通行止め」となる規制です。 この規制が発令された場合、スタッドレスタイヤを装着していても、チェーンを装着しなければ通行することはできません。

対象区間は、急な勾配のある峠道など、過去に大規模な立ち往生が発生した場所が中心に指定されています。冬に長距離を移動する際や、豪雪地帯へ向かう際は、必ずチェーンを携行しましょう。

金属・非金属・布製チェーンの特徴

金属チェーン

長所…登坂能力や凍結路でのグリップ力が高い。価格が比較的安い。コンパクトに収納できる。
短所…乗り心地が悪く、騒音が大きい。装着に手間がかかる。アスファルトが出ている道で使うと切れやすい。

非金属チェーン(ウレタン・ゴム製)

長所…乗り心地が良く、静か。金属製より装着が簡単なモデルが多い。
短所…金属製より高価。収納時にかさばる。

布製チェーン(タイヤソックス)

長所…非常に軽量・コンパクトで、装着が最も簡単。
短所…耐久性が低く、長距離走行には向かない。あくまで緊急脱出用としての位置づけ。

自分の車のタイヤサイズに合ったチェーンを選び、雪が降る前に一度装着の練習をしておくことを強くお勧めします。

5-4. これで安心!冬道の安全運転テクニック

高性能な冬タイヤを履いていても、運転操作が乱暴ではスリップしてしまいます。冬道では「急」のつく操作はすべて禁物です。

  • 急発進を避ける
    アクセルをゆっくりと踏み込み、タイヤが空転しないように優しく発進します。
  • 急ブレーキを避ける
    車間距離を夏場の2倍以上取り、早め早めのポンピングブレーキで、エンジンブレーキを有効に使いながら減速します。
  • 急ハンドルを避ける
    カーブの手前で十分に減速し、ゆっくりとハンドルを操作します。
  • 轍(わだち)に注意
    轍は滑りやすいだけでなく、ハンドルを取られやすいので注意が必要です。
  • 橋の上やトンネルの出入り口は特に注意
    地熱がない橋の上や、日陰になりやすいトンネルの出入り口は、他の場所が乾いていても凍結していることがあり、特に危険です。

これらの知識を身につけ、タイヤの性能と安全運転の両輪で、冬のドライブに備えましょう。

まとめ:万全の準備で2025年の冬を安全・快適に

この記事では、「2025年・都道府県別 冬タイヤ交換カレンダー」をテーマに、冬タイヤに関するあらゆる情報を網羅的に解説してきました。

最適な交換時期は、「初雪の1ヶ月前」と「気温7℃」という2つの原則に基づいて判断することが、安全を確保する上で最も重要です。全国47都道府県の交換カレンダーを参考に、ご自身の地域や行動範囲に合わせた最適なタイミングで、計画的に交換を済ませましょう。

早期交換は、「混雑回避」「在庫確保」「慣らし運転」という3つの大きなメリットをもたらし、時間的・精神的な余裕を生み出します。逆に交換が遅れることは、スリップ事故や立ち往生といった深刻なリスクに直結します。

また、交換作業はDIYで行うことで費用を節約できますが、トルクレンチを使った正確なトルク管理など、安全に対する正しい知識と手順が不可欠です。自信がない場合は、ディーラー、タイヤ専門店、ガソリンスタンドなど、信頼できる業者に依頼することが賢明な選択です。

そして、タイヤは交換して終わりではありません。シーズンオフの適切な保管が寿命を延ばし、シーズン前の「プラットフォーム」や「ゴムの硬化」のチェックが安全を守ります。 さらに、大雪時にはスタッドレスタイヤでも通行できない「チェーン規制」の存在を理解し、タイヤチェーンを携行する備えも忘れてはなりません。

冬の道は、夏とは全く異なる顔を持っています。高性能な冬タイヤは、その厳しい環境下でドライバーを支える最も重要な安全装備です。この記事が、皆様一人ひとりの2025年の冬のカーライフが、より安全で、より快適なものになるための一助となれば幸いです。

さあ、カレンダーをチェックし、今すぐ冬への準備を始めましょう。早めの行動が、あなたとあなたの大切な人を守る第一歩です。

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CARTUNEタイヤとは

CARTUNEタイヤは、東京証券取引所グロース市場に上場している株式会社イード(証券コード:6038)が運営するタイヤ専門の通販サイトです。
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CARTUNEタイヤは、株式会社イード(東証グロース上場)の運営するサービスです。
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安心の品質管理 ― 専用倉庫での徹底したタイヤ保管体制

タイヤの品質劣化の原因となる直射日光や雨、湿気などの自然環境の影響を徹底的に防ぐため、専用の屋内倉庫を完備しております。

倉庫内は通気性や温度管理にも十分配慮し、常に適切な状態でタイヤを保管しています。これにより、タイヤ本来の性能やゴム素材の柔軟性、耐久性を損なうことなく、お客様に最良の状態で商品を提供することが可能となっております。

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